JICA研修員受入事業にて出講致しました。
「2025年度課題別研修「地域振興にむけたブランディング(中南米向け)」コース の実施に係る視察・御出講について」というなんと分不相応なご依頼なのでしょう、、と思いつつご依頼されたのでありがたくお引き受け致しました。 研修課題として「地域振興にむけたブランディング」という事で、私に何が話せるか悩み、生成AIも助けられながら資料作成してみるものの急に使ってみてうまくプロンプトも書けず、昔作ったパワポの資料をモリモリにしてなんとか研修らしい体裁を整え現場に立ちました。 スペイン語圏の方々という事でしたが、JICA側の通訳の方が資料の翻訳から、同時通訳までしていただき大変貴重な体験ができました。 事前の打ち合わせなしに、ライブでしゃべったそばからスペイン語に翻訳されているわけです。 英語ならまだしもスペイン語なのでどのようなニュアンスに変換されているのかもわからず、早口にならないよう、1センテンスずつゆっくりしゃべる意識をしながら、ジャパスタリアのこれまでの経緯や、これからのこと、なぜパスタか?というお話をさせていただきました。 やはり飛んできた質問は「なぜパスタなの?」でした。人種や国、年代、性別にかかわらず、皆同じ疑問を持たれるので、まだまだ私の説明が、伝え方が、考えが、未熟なのだなと実感しました。 南米を中心とした要職の方々でしたが、パスタは日本のそれよりもっと身近なので、日本人から受ける質問とは少し違った角度だったりもしました。 またイタリアやスペイン、スペイン語圏である南米もそうらしいのですが、いわゆる日本でいうお総菜屋さんのような立場でパスタが気軽に、様々な種類が売られていて、簡単に食べられ、どこにでも売っているそういうパスタフィーチョというスタイルの飲食店があったりするのですが、製麺をしつつ、調理済みの食品も売るのが一般的なスタイルがある方々から「なぜ飲食店をやらないの?」という質問を受けました。 私は「日本でパスタはそこまで一般的ではない。日本には米という素晴らしい主食と呼ばれるジャンルの食品があります。そして日本では『餅は餅屋』という言葉があり、わたしはまだ駆け出しの製麺屋ですし、まずは製麺をしてます」というと、『餅は餅屋』が翻訳に困ったようで、逆に通訳者からも質問されてしまいました。 すかさず「美容室は皆さんの国にもあるでしょう?美容師は髪を切りますが、でもハサミまでは作らないでしょ」というと、とても納得してくれました。翻訳もしやすかったようで、パスタという食文化が皆さんの食文化ほどなじみのない日本では、パスタの製麺屋さんがほとんどないという感覚がなく、日本ではとってもニッチな分野という事や、日本ではそれに代わり米があって、米を使った多様な料理をこの研修でたくさん食べる機会があるのでぜひ楽しんでいってください、と日本のお米の素晴らしさをもっと語ろうと思ったら、今回はそんな話ではないことに気づき、途中でやめましたが、もっと伝えたかった。(参考文献:肉食の思想) 参加者の方々がとても偉い肩書の皆様だったので、とても緊張しながらも、異文化の違い・感覚の違いを伝えながら、日本の国産小麦の生パスタブランドという新しいジャパスタリアについて語る貴重な機会を頂きました。